天候と痛みについて
2017/01/19
1月も後半ですが、まだまだ寒い日が続きますね。
『 寒い日や雨の日の前は古傷が痛む 』 という話は、皆さん1度は耳にしたことがあると思います。 また、膝や腰などの痛みを身をもって体感しているという方も少なくないのではないでしょうか? 天気と痛みには深い関係があり、気象の変化に体が何とか対応しようとする現れが、時として心身の不調につながると考えられています。
今回は、気圧・気温の2つの気象変化と痛みの関係について紹介したいと思います。
気圧と痛み
関節の圧力は、通常、外から内に向かってかかっています。
しかし、悪天候により、気圧が低くなると、体の中は気圧を押し返そうとする力が働くため、逆に内から外に向かう圧力が強くなります。 その結果、膨張した関節が神経を圧迫することで痛みが出やすくなると考えられています。 また、気圧が低くなると、自律神経である交感神経が優位になることが分かっています。 自律神経は、全身の血管に張りめぐらされており、交感神経が優位に働くと、血管は収縮します。 血流が滞ることにより、痛み物質であるヒスタミン・ブラジキニンや炎症物質のプロスタグランジンなどが溜まってしまい、それが痛みを誘発するのです。
気温と痛み
気温の低下も痛みの原因となります。
気温が下がると、血管が収縮し、筋肉はこわばります。 血行不良により、痛み物質や炎症物質が溜まってしまい、それが痛みを誘発します。 また、1日の中で寒暖差が激しい時も要注意です。 温度が変化すると、血管を収縮させたり、拡張させたりと調整するのですが、変化が激しいと、自律神経が混乱をきたし、対応が追いつかなくなって、痛みが出やすくなったり、体調を崩しやすかったりするのです。 現代のエアコンに頼りきった生活も問題となります。常に一定の温度に保たれている屋内と屋外の温度変化が激しいため自律神経の反応が鈍くなってしまいます。
気象変化に負けない対処方法
① 寒いときは、1枚多く服を羽織る。
② 末梢血管を広げて血液の流れをよくするために、シャワーではなく、37~40度くらいのぬるま湯でゆっくりお風呂につかる。
③ 入浴時に患部をセルフマッサージする。
④ 腰なら腹巻・膝ならサポーターを使用。(締め付け過ぎにならないように注意)
⑤ 日頃からストレッチや軽いウォーキングで血流をよくする。
⑥ 筋肉をつけて、気圧に負けにくい体をつくる。
⑦ 首の後ろには、自律神経の束が走っている。猫背などの不良姿勢でいると、自律神経を圧迫しかねないので、姿勢を正すことが自律神経を整える第1歩となる。
⑧ 自律神経を鍛えるためには、冷暖房はあまり使いすぎないように注意する。 ただし、近年のヒートアイランド現象により、夏場の暑さが厳しくなっており、冷房を控えると熱中症になる恐れがある。特に高齢者の場合、我慢しすぎるのは禁物ですね。
対処方法の基本は、身体を冷やさず、保温に努め、患部に負担をかけないことです。 肩こり、腰痛、頭痛、関節リウマチ等の慢性痛は特に天気の影響を受けやすいので、自分に合った対処方法をみつけて、心身の健康に役立てましょう。
リハビリテーション課
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