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歯と転倒の関係は?

歯と転倒の関係は?

2018/08/10

歯

暑い日が続いていますね。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

さて早速ですが、今回は意外と? 知られていない 『歯と体のバランス』 の関係について紹介しようかと思います。

 


 

成人の場合、全部で28本(親知らずを除いて)の永久歯が生えています。

特に、奥歯(臼歯)のかみ合わせはとても大切です。

 

上の歯は、『上顎骨』 という場所に生えています。

上顎骨は頭蓋骨の底部分(頭蓋底)に、直接・強固に接合しています。

 

下の歯は、口を開けたり閉じたりするときに動かす 『下顎骨』 という場所に生えています。

この下顎骨は、左右の外耳道の前方にある関節(顎関節)が支点となり、咀嚼筋を主とする複数の筋肉で支えられて、動かすことができます。

顎関節を円滑に動かすためには、関節運動の開始点であり終着点でもある、『かみ合わせた状態』が安定していなければなりません。

『かみ合わせ』 で特に大切なのが 『臼歯』 であり、たった1本の臼歯を失っただけでも、かみ合わせが不安定になります。

 

 


 

“歯の状態とその後の転倒とが関連”について、厚労省研究班が健康な高齢者 1,763名の追跡調査を行いました。

それによると、歯が 19本以下で義歯を使用していない人は、転倒のリスクが高くなることが示されました。

さらに、歯が 19本以下でも義歯を入れることで、転倒のリスクを約半分に 抑制できる可能性も示されました。

<方法>

2003年に愛知県に居住する 65歳以上の健常者を対象としてアンケート調 査を行った。そして,最初の調査時点で過去 1年間に転倒の経験がない者のうち,3年間 追跡できた 1,763名の 3年後における過去 1年間の転倒経験と,歯数および義歯使用の有無 との関係を検討した。

 

<結果>

追跡調査で過去 1年間に 2回以上の転倒を経験した人は 86名(4.9%)であった。転倒経 験者の割合は,歯数が少ない人ほど高くなった。 転倒との関連がみられた性,年齢,追跡期間中の要介護認定の有無,うつ,主観的健康 観,教育歴を考慮し,リスクの度合いを計算すると,20歯以上の人に対して 19歯以下 で義歯未使用の人の転倒リスクは2.5倍であった。 なお,19歯以下で義歯を使用 している人の転倒リスクは 1.36倍であり,20歯以上の人との間に明らかな(統計学的に 有意な)違いは見られなかった。

 

神奈川歯科大学 プレスリリース:より抜粋と引用

 

 

 

 

また、地域高齢者の体力測定や,病院・施設等で行う身体能力評価の検査方法で、

『片足立ち検査』 ・ 『ファンクショナルリーチ』といった、バランス能力を測定する検査があります。

その検査結果にて、数本の歯を失ったのほうがバランスが悪くなる。”という報告がなされるようになってきました。


体のバランスが崩れたままですと、体の重心が体の中心軸から離れ、少しの外力で体が揺れ、転倒しやすくなる事が推測されます。

また、その状態が長時間続くと、体の歪みにつながる可能性もあるでしょう。

 

健康長寿のためには、歯を失わないようにして多くの歯を残すことが大切です。

 

歯を失わないよう日常のケアとともに、定期的な歯科健診や歯周病のメンテナンスも大切ですね。

残念ながら歯を失った場合には、長期間放置せずかかりつけ歯科医院での治療が適切と思われます。

 

 

さあ、わたしも歯のお世話をしよう!

リハビリテーション課より

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